「スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー」

監督が子供の頃から憧れ思い描いてきた情景をそのまま映像化してしまった空想科学冒険活劇作品。


ストーリーそのものは、この手の作品特有の“お約束”に次ぐ“お約束”。冒険に次ぐ冒険のオンパレード。その為展開が実にスピーディー。ツッコミ所も多いですがまあ“そういう映画”なのでご愛嬌でしょう。


レトロな世界観にあわせ映像がモノトーン調なのは洒落た感じで良かったかと。カメラワークも場面場面を意識した“美味しい”撮り方をしています。ただ、演出のテンションが低く全体的に華やかさや派手さには欠けている様に思いました。その為、如何しても地味という印象がつきまとっていたのは残念。とはいえ、映画館で観る事に価値のある映像なのは確か。


主人公&ヒロイン二人のキャラクターは可もなく不可もなく。というか女艦長フランキー・クックが兎に角魅力的で他は割とどーでもいい感じ。眼帯で、軍人女性で、艦長で、カッコよくて。主人公とヒロイン完全に喰ってました。ってか、この人主役にした方が良かったんじゃないですか?


ギミックはどれも空想科学(インチキ科学とも言う)好きならニヤリとさせられるものばかり。リップルレーザー銃の造形などステキすぎます。というか振るのかよそれ。あと、水空両用戦闘機もツボ。ただ、後半空戦シーンが皆無だったのは残念。折角タイトルが「SKY CAPTAIN」ですのに。


ともあれ、映画としての完成度はイマイチなものの、見所さえ間違えなければ十分楽しめるエンターテイメントと判断。レトロフューチャーな世界観を堪能したい方は是非。
個人的にはインチキ科学とフランキー艦長だけでも観に行った甲斐がありました。



最後に一言。
イギリス空軍はァァァァァァァアアア!!世界一ィィィイイイイ!!!