2008-01-01から1年間の記事一覧

米澤穂信『儚い羊たちの祝宴』

米澤穂信さん久々の新刊は「最後の一撃(フィニッシングストローク)」にこだわった連作短編集。 落ち着いた文章の運びながら一編毎に違う装いで纏め上げられた五つの物語のラストはなるほど、なかなかの攻撃力。 ミステリ読みな人ほどドツボに嵌められそうな…

エクスペリエンス『Generation XTH -Code Hazard-』

『めニクル』 を再読して以来、急激にWizardryがプレイしたい熱が高まってきてしまったのでその勢いに任せて 『Generation XTH -Code Hazard』 なぞを手に入れてみんとす。 や、熱心なWizファンの間でも評価の高い和製「学園Wiz」こと 『WizardryXTH』シリー…

「It's!」

◇モンティ・パイソン、YouTubeに公式チャネルを公開--著作権侵害コンテンツに反撃 「われわれは皆さんが誰で、どこに住んでいるかを知っているし、恐ろしくて口にも出来ないようなやり方で皆さんを追跡することもできる。しかし、われわれは非常に寛容なので…

林亮介『迷宮街クロニクル1 〜生還まで何マイル?』

「現代日本を舞台にした 『Wizardry』 (とみせかけて狙ったところは 沙村広明『おひっこし』*1 !)」 という奇特(※誤用)なスタイルで一部の人達(当方含む)を沸かせた Web小説『和風Wizardry純情派』 が様々な経緯をへてようやっと商業書籍化。 大人の事情で…

「さあ、ページをめくりたまえ」

◇HJ文庫Gより空中幼彩氏ら参加の新たなゲームブック! 2冊が12月刊行 『世界樹の迷宮』 や 『弟切草』 といった有名ビデオゲームにも強い影響を与えた名作ゲームブック 『死のワナの地下迷宮』 と 『地獄の館』 が現代風のアレンジと絵柄で復刊するそうで。 …

『トロステ24時間マラソン』

トロステ2周年特別企画24時間マラソンも無事終了したようで。 スタート早々(番組の人気を裏付けるかのように)鯖落ちして配信ルールが変更されたりもしたようですが、そのおかげで私の様に土日もお仕事というブルーワーキングな人種でも配信されたほとんどの…

さよなら月の廃墟

あれ? 『FRAGILE』ってWiiゲームだったの!? あちゃー、今の今までDSゲームかと思ってたよ! どうしよー、予約入れちゃってるよー。 FRAGILE(フラジール) ~さよなら月の廃墟~(初回入荷分) 特典 サウンドトラックCD付き - Wii出版社/メーカー: ナムコ発売日…

高遠るい『CYNTHIA_THE_MISSION 9』完結

バイオレンス格闘群像劇もこれにて完結(第一部が)。 己の道をゆくが為に力を得るのか、力あるがゆえに己の道を突き進むのか、肉体一つでつらぬき通す我(ワレ)がままの美学。 「格闘」というツールで彼女らはなにを成すのか?的な。 香港映画的泥臭さとチープ…

いとうせいこう『ノーライフキング』が復刊していた事を今日知った

書店に足を運んだものの、楽しみにしてた小林めぐみさんの初ハヤカワ作品 『回帰祭』 がまだ入荷してなかった腹癒せに先月文庫落ちした 古川日出男『ボディ・アンド・ソウル』 を河出文庫コーナーでぐるぐるぐるーと冷やかしてて気がついたのですけど いとう…

トロステ2周年企画が一時間に一回更新の24時間マラソンとかおバカなの?お死にになるの?(中の人が過労で)

無茶極まりないイベントに備えて自分用にメモ。 配信スケジュールチェックしたけど、どうがんばっても10回しかみれないのが残念。(後日総集編が配信されるそうですが) 倒れない程度に無茶してくださいね!(どういう期待の仕方だ)

エドガー・ライト監督『ホットファズ』

DVD版発売まで残り一ヶ月を切っている作品ですが、私の在住地域でもようやく公開されので粛々と観に行ってまいりました。 ……というワケで既に観賞された方々とまったく同じ事を今から言います。 最 高 ハリウッド警察アクションやバディ・ムービーへのリスペ…

大石まさる『みずいろパーフェクト』

COMICリュウで連載開始された 漫画版『さすらいエマノン』 に心の肉球ふにゃりと踏んづけられて以来、大石まさるの 『みずいろ』 を再読したい衝動に駆られていたのですがあいにくと諸事情で手元になく、新たに購入しようにも絶版入りで近隣の古本屋も全滅状…

ジョン・ウー監督『レッドクリフ Part1』

横山三国志やコーエー歴史パラダイスを横目で流しつつ 陳舜臣『秘本三国志』 から本格的に三国志ワールドに足を踏み入れた経緯のせいか、やや魏贔屓気味の当方としては、この映画での曹操の扱い方(女好きだとか女狂いとか一人の女に入れ込むあまり妄想プレイ…

Boichi『作品集HOTEL』

表題作がガード不能。 マン・アフター・タイム。 数千万年の時を巡り紡がれる親と子の絆、家族愛の物語。 素直で頑張り屋さんな幼子の魂にやすらぎのあらん事を! 同じ世界設定を踏襲し、鮪のいなくなった世界で鮪の復活に全て捧げるとある男の足掻きを描い…

竹本泉『さくらの境 4』完結

ぼんよりのほほんライフ漫画もこれにて完結。 最後だからといって特別お話が盛り上がるような仕掛けがあるわけでなく、徹頭徹尾いちゃいちゃらぶらぶちゅーちゅー尽くしおきらくまいぺーす風味だったのですが。 竹本泉さんの漫画を読み続けて、かれこれ18、9…

室井大資『イヌジニン 1』

きつい! 危険! 穢い(気脈的に)! と見事なまでに3K揃った禍津ハザードな現場で、血やら汗やらグチやら垂れ流しまくりながら身体をはって戦うごった煮霊能組織「イヌジニン(犬神人)」! 読んでる最中唐突に 「オカルト土方」 なるあまりアタマのよろしくな…

中里十『どろぼうの名人』

うたかたのまどろみの中で紡がれる甘くやさしく包み込まれるようなステキなお話。 穏やかな世界に時折浮かび上がる という隠し味も程好く効いております。 百合物というニッチ(最近ではそうでもないか?)な分野の作品ですが、気配りの行き届いた文章/描写*1…

森奈津子『姫百合たちの放課後』

(あんなのを無理やりぶち込まれたら、たまらんな) オナニーで立て続けに射精させて、私相手には使えないようにするのが得策か……。 レズビアズムにちょっぴり意地の悪いコメディ・エッセンスを加えた基本的にも応用的にもエロスと笑いに満ち溢れた短編集。 む…

書店数軒巡り歩いて

書店数軒巡り歩いてようやっと一迅社文庫&GameCity文庫のお目当て新刊一通り確保。 地方だと、どちらのレーベルも入荷数が少ないから出遅れると大変なのですよ。 つか、アニメイトですら平積み無しとは思わなんだです。 んー、一迅社文庫作品の平均アベレー…

バリントン・J・ベイリー死去

奇想天外奇妙奇天烈な作風と蛮勇でSFファンを魅了したニッチのアイドルことバリントン・J・ベイリーが死去されたそうで。 『カエアンの聖衣』 『禅銃』 『時間衝突』 『ロボットの魂』 等など、つねに斜めに上にスライドしまくる作品達には大いに楽しませて…

感想メモ『スカイ・クロラ』『ウォンテッド』『ダークナイト』

アレとかアノ映画はどうだったのよ? という言葉を頂いたので、今更ながらに書いてみるのです。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ■『スカイ・クロラ』 いくらでもエンターテイメントとして面白く出来る素材と設定を使わずに、あえて己の感性/主張フィルターにか…

Gyaoで『瀬戸の花嫁』視聴中

タイトルそのまま。 ちなみに原作は未読。 アニメーションならではな、勢いのある演出/演技の数々が楽しい。 ヤクザで人魚とか(「任侠」と書いて「人魚」!はっきり言ってバカだ!けど、そーいうのが好き!)実写でやるとゴミかクズしか生まれない様な設定を…

今月の目標

■『漆黒のシャルノス』 発売までに 『神秘結社アルカーヌム』 を読了させる。(勝利条件となる目標が月を跨いでます) でも、アルカーヌムの主な舞台はニューヨークなのかー。 まあクロスポイントとしては適切だと思うのだけど。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ■…

感想メモ『タイム・アフター・タイム』『THX-1138 ディレクターズカット』

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ■『タイム・アフター・タイム』(DVD観賞) H・G・ウェルズくんのサンフランシスコロマンス小旅行。 バカ正直で要領の悪い主人公にハラハラドキドキしっぱなし!(はじめてのお使いに出かける子供を遠くから見守る親の心境的意味で)…

アイアンマン

男の子って何で出来てる? カエルにカタツムリ、子犬のシッポ そんなモノで、できてるよ - ……というのは、マザーグースからの引用ですが、ああ、確かにオトコノコってそんなショーもナイもので出来ているよなー、と再確認される映画でした。 世間様に何と言…

「タイムトラベルに出来ること」

サミエルスミス・ペールエール飲みながら*1トロステーションのタイムマシン映画特集の回(10/4配信)を視聴するの事。 そういや 『タイム・アフター・タイム』 は以前薦められたことがあったけど観てないなー、どんな映画だっけ? ・wikipedia『タイム・アフタ…

「授業を始めてます」

■クイズマジックアカデミーDS 空いた時間にちょこちょこWi-Fi接続して魔導師3級。 最近ようやっとドラゴン組からフェニックス組に叩き落され続けるだけの仕事*1にも慣れてきましたのです。 ふぁっくゆー。 つうか、AC版未プレイなぺーぺー魔導師でも上位昇格…

オックおばさんの聖なる手榴弾

GA文庫の新刊案内をチェックしていたら11月刊行作品に 「迷宮街クロニクル1 生還まで何マイル?」 著/林亮介 なるタイトルを発見し、びっくりしたので久しぶりに更新。 作品名に聞き覚えはないのですが、意味するところ/示すところは隠しようもなく。 (もは…

『水惑星年代記読本』

■『水惑星年代記読本』(※「YOUNG KING OURS」7月号付録) アワーズ作品自体は単行本で読む派なのですが、付録小冊子の時事系列と簡易人物相関図目当てに購入。 こーいうのを待っていました。 つうか、そろそろエピソード年表のひとつでも制作していただかない…

『ある夏のお見合いと、あるいは空を泳ぐアネモイと。』

◇朱門優 『ある夏のお見合いと、あるいは空を泳ぐアネモイと。』 評価:C+ /満足度:C+ + 鈍感ボーイ・ミーツ・神巫ガール・ミーツ・不思議系ゴッド・オブ・ワールド。 実に朱門優さんらしい、人と神との御伽噺で、少年少女ドタバタ恋物語。 構成上必然的に…