「家守綺譚」

家守綺譚

家守綺譚

四季彩々。新米精神労働者、綿貫征四郎と移ろいゆく季節の中に満ちた天地自然の存在たちとの触れ合いを綴った優美な連作短編集。
これもまた私内部で静かに起こっているあやかしブームの流れで手に取った一冊。
自然な緩急をつけた文章で読み手をするりと作品世界に誘う手腕はお見事。趣のある老舗割烹で粋な食事を楽しむのにも似た、風流で味わい深い良書です。


本の装飾も風雅で素晴らしい。
静謐な空気の中で感性を広げたい方は是非。