『僕たちは歩かない』
評価 :?
満足度:?
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登場人物が揃いも揃ってシェフの卵たちで、そんなやつらが/26時間制の/無人の東京の/無人の厨房で/競い合うように料理の腕を磨き合う、つー段階で「あ、拙い。拙いぞ、これは」と感じてたのに、主人公が「雪の味を表現しよう」なんてこと言ちゃったもんだから、さあタイヘン。“ココロの中の彼の人”が「ちょっと私も混ぜてくんない?」と起きてきた。こうなっちゃったら、もうお終い。マジになったシェフパティシエの“業”の前では、フルカワヒデオ言語/文体だろうと、ギリシャ神話だろうと、クリスマスファンタジーだろうと、もはやなんの意味も成さなくなる。趣味に仕事の面(ツラ)が出てきたら、そこでアウト。
本の内容? 覚えてないよ、そんなの。
頭の中を占めるのは
「私なら雪の味をどう表現するだろう?」
ただ、其れだけ。
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オルフェウスは振り返らねぇよ。
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■参考
- 作者: 古川日出男
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/12
- メディア: 単行本
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