「エレガントな勝利を」

 というワケで購入してからこっち絶賛プレイ中だった『無限航路』をようやっとクリア。
 ここ二週間あまり「仕事するか。DS起動するか。」の二択に生活スタイルに変わるくらいド嵌りしていましたよ。  や、携帯ゲーム機でよくぞここまでというくらいのボリュームにびっくり。 プレイしてもプレイしても一向に終わりが見えて来ないという。  
 スペースオペラの気楽さとSF的突き放しのさじ加減が良い塩梅の良作。 面白かったー!
 

 んで、まー、内容はスタッフの趣味100%といいますか。 子供時代に『キャプテンハーロック』や『銀河乞食軍団』、『銀河英雄伝説』などからスペースオペラの薫陶を受け、ハヤカワ/創元文庫からSF魂を正しく読み継いで成長した大人が培ってきた想いを存分にアウトプットして創り上げたゲームという印象。 
 80年代テイストと言ってしまえばそれまでなんだけれど、プレイしてて古臭さをまったく感じなかったのは、既存のRPGとは違うアプローチの作品だからでしょうかねぇ。 (世界観だけみるならSLGにも『シュヴァルツシルト』や『メビウスリンク』なんかがあったんですけどね)
 ちなみにプレイ中、脳内ライブラリで頻繁にキックされてた作品は『マイルズ・ヴォルコシガン』シリーズと『でたまか』、あとは『百億の昼と千億の夜』。
 

 あと、けっこう真面目に不真面目な作風。 シリアスなシーンに何気にパロディやオタネタが盛り込まれている仕様なのに意表を突かれたり。 「我々はヤッハバッハである」とか「じょしゅう」とか吹きましたわ。 イベント絵も顔芸に走ってますし。 ヤバイ表情してるのばっかり。


 というか、男達の熱いドラマとかバリエーション豊かな艦船とかお楽しみポイントが多いゲームなんだけれど、後半から展開がかなり駆け足気味で物語的にとりこぼしが多い事と、システム的にも色々もったいない部分があるのがすっごい残念。*1  第二部のエピソード8とかクライマックスに持っていくまでに、もうちょいボリュームゾーンが必要だったんじゃね?的な。 つか、あのキャラとかこのキャラとか後半殆どほったらかしで絶望した! キャラ別エピローグもないしダブル絶望だったよ! キャロなんか第一部であれだけセカンドヒロインフラグ立ててたのに第二部で仲間になった後のイベントは(私が見たのは)二つだけとかもうね。 脇役もいい味出してるキャラが多いの勿体無いよなぁ。
 ライオスとか初登場時は「才人だけどツメの甘い二枚目坊ちゃんキャラ」かと思ってたら、ラストで彼もまたどん底から這い上がり過去を切り捨てひたすら理想を追い求め走り続けてきた誇り高いゼロGドッグだとわかってビックリしましたわ。 折れかけた心を咆哮と共に強引に奮い立たせ突撃してくるシーンは迎え撃つユーリの台詞とあいまって燃えた燃えた。 つーか演出的にはこのキャラとの勝負が事実上のクライマックスだよね。   
 

 さーて、語り足りない気もするけど、ロロナとかスマガSPとか蠅声の王2にも取り掛からないといけないので、この辺で切り上げますかね。 (そのうち書き足すかもしれないけど)


 んじゃ、そういうことでー。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
無限航路

*1:せめて艦隊カラーのエディット機能は欲しかった。