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――この漫画なら可能かもしれない。
「ヴァイキング」と言われたら脊髄反射で「ERIC THE VIKING」*1を連想してしまう私のシナプスを変更する事がこの漫画なら可能かもしれない。
やー、面白かった。面白かった。
幸村誠氏の作品と言えば「プラネテス」くらいしか読んだ事が無く、ヴァイキングを題材にした連載が始まると知ってもいまいちイメージがわかなかったのですが、や、ここまで確りと小規模の戦争を描ける方だったとは驚きました。これって地図を用意して部隊の動きとかちゃんと考えたんでしょうねぇ。
風景や人物の描写も丁寧でしたし、場面の見せ方(“カメラワーク”と言っても差し支えないか)も素晴らしい。
無論、作者のコメントにもあるとおり嘘も混じっているのでしょうが、エンターテイメントとしては問題なし文句なしです。
それにしても弩弓(クロスボウ)強力すぎ。盾や鎧を易々貫くんだものなぁ。そりゃ法王庁(だったかな?)が戦争での使用を禁止しますわ。……どっかのライオンハートは異教徒相手に容赦なく使ってましたけど。ところで、ヨーロッパでクロスボウが登場したのは12世紀頃の事だったと記憶しているのですが、このあたりは作者の言うところの嘘なのかしら。
しばらくはこのままヨーロッパを舞台に暴れ回ってほしいところですが……「ヴィンランド・サガ」なだけに無理でしょうね。
ともあれ次回も素直に楽しみです。はい。