エミリーローズ

評価  :C
満足度:C

近年急増してきた“悪魔憑き”に対処するためにイタリア辺りでは大学にエクソシスト(悪魔祓い)科が設けられたとかいう話*1を聞いた事あるなバヨネットな人や黒鍵百本な人を育成するんだろうかって二人ともカトリックだったなそういえばむしろここでもしものときのスペイン宗教裁判の出番ですよ私たちの武器は(中略)ああこれがCMに抗議が殺到したとかいう悪魔のイナバウアーですかとりあえず抗議した人はイナ・バウアー選手に謝罪したほうがいいと思いますよ映画と選手に対して失礼極まりないことですしなんていらない脳の領域働かせつつ鑑賞しているうちに終わってました。うん。良い作品だったんじゃないかな。まる。


と言うだけじゃダメですか。ダメですよね。じゃ、ちょっと真面目に。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
これはホラーというより法廷モノ。差し詰めオカルト法廷映画とでもいいますか。(なんか一気にB級スメルが強くなったな)


実は映画冒頭の段階で自分なりの結論を出して観賞していたのですが、その結論どおりのラストになってちょっと驚きました。あれですか。これはなにかの啓示ですか。(や、普通に考えれば出せる結論ですから)

吃驚したというか拍子抜けしたというか。
んー、どの辺まで実話に基づいてるんだろう?

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ホラー部分について言えば、この作品は映像的に怖がらせるのでなく、観客に「もしも自分がエミリーのような“運命”にさらされたら」という「if」を想像させて恐怖を味あわせるタイプだと判断。
例えば静かな夜道を一人で歩いているときに突然“ナニか”の物音がして驚いた経験というものが誰にも一度はあると思います。
で、大抵その物音の正体は暗がりにいた猫だったり風に吹かれたゴミ袋だったりするわけです。解ってしまえば下らない、常識で考えれば当たり前、それが世の中という現実。でも、そういう時の“驚き”の中にほんの僅か「非現実的なものに対する恐怖」というものが潜んでいたりしませんか?
つまりこの映画におけるホラーというのは宗教的なものだけでなく、そういう日常の生活の中に潜む本能的(潜在的)な恐怖をついているわけですよ。多分。*2(そして、それがこの映画の“物語のキモ”でもある)


ま、逆に言えば夜道で突然“ナニか”の物音がしても反射的に「敵か!?」とか銃を抜いて「そこを動くなよ。弾が外れるから」とか言っちゃうタイプの人にはバカバカしいだけの話なんですけどね。はうあー。

*1:本当

*2:不可知論者と自負している主人公の「私にも心のスキがある」という台詞はこの事も含めて指しているのだと私は思っています