『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 幸せの背景は不幸』

評価  :C+
満足度:C+

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 Mother of Crime.

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 <非日常>により心の平衡感覚を支える大切な部品をグシャリと潰された少年少女の<壊れた世界>を巡る物語。
 もしくは××への供物たらんとした出来損ないの<誰かのための誰か>のお話、とでもいうべきか。

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 <選考会で物議を醸した問題作>だそうで「どれほどのものじゃろか?」と興味本位に手を出してサクッと読了。 「ウムムッ」と納得。
 こりゃ確かに二重の意味で問題児ですわ。 ラノべラインに乗せるには「不健全極まりない設定」と「他作品からの引用があからさまに透かし見えるネタの多さ」はちょいと看過できるレベルを超えています。 選考者の方々も頭を悩ませたことでしょうねえ。 つうか電撃文庫もよく出版する気なったものですよ。  
 や、そのくらいには無視出来ない威力を持つ作品なのは認めますけが、どちらかというと富士見ミステリーの方が扱っている題材的に無理がなかったのではないかなあと。(まあ、電撃で出たからこそ意味があるのかもしれませんが)

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  しかし、この作品の内容には直接関係ない(こともないかも?)ですけど「誘拐」を指して「Mother of Crime.(犯罪の母)」と言うのは考えさせられますのう。

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■書籍データ
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん―幸せの背景は不幸 (電撃文庫)