『電撃テンジカーズ 1』

古賀亮一 『電撃テンジカーズ 1』 評価:C++ /満足度:C+
 昔、酔った勢いで<三蔵>の称号を持つ八人のガチムチ法師たちが天竺目指してデッドヒートを繰り広げる<西遊記>+<キャノンボール/(当世風に言えば)スティールボールラン>な即席ライブTRPGをやらかしてしまった黒歴史な過去を思い出してしまいましたですよ。 「ボクの如意棒が一番長く伸びるんだ!」 「ヘアピンカーブ!? 曲がれ如意棒ォォッッ!!」 さて、そんなどうでもいい事は捨て置き、久々の古賀亮一さんの新刊ですが相変わらずの濃厚なギャグの数々に大安心。 テンション高めで酒に飲まれて理性を失った時にでも勢いにまかせて口走ってみたい(そして翌日から机一つ分人間関係に距離を置かれてみたい)アグレッシブな台詞回しの数々が素晴らしい。 つか、時折放たれる「飲み会のバカトークでもそんな発想は出てこないよ!」的ネタのロシアンフック加減が凄まじいですわね。 死角からズドンッ! みたいな。


 むう、せめて数年前にこの漫画が出版されていれば体長三千メートルのG・釈迦の額に納められた経典目掛けてガチムチ三蔵たちが尻に如意棒突き刺して天高く(カンフーアクションを繰り広げながら)駆け昇っていく、なんてロールプレイをしなくても済んだんだろうになぁ。 女人村とか! 金銀旅館とか! 女装悟空とか! なんであの時思いつかなかったのかなあ私は! 酒こえー。 酒こえー。


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電撃テンジカーズ 1 (電撃コミックス EX 75-5)