『ミスト』『ハイランダー』『シューテム・アップ』(DVD鑑賞)

 週間スケジュールどおりならレイトで『ウォッチメン』を観に行く予定だったのですが、どうにも風邪が後をひいて咳きが治まらないので今夜の外出は自重する事に。 映画館内でゲッホゲッホと咳き込んで周りの人に迷惑かけるのも脳内倫理的にノーグッドですゆえ。 
 その代わりTSUTAYAの旧作100円レンタルセールに便乗し今まで鑑賞し損なっていた作品をガッツリ確保してきたので、そちらでシネマパトスを満たしたのです。 (どっちにしろ映画は観たのかよ)


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フランク・ダラボン監督『ミスト』
 想像を絶する後味の悪さ。 主人公が肝心なポイントで選択肢をミスるために(結果的に)どんどん状況が悲惨な方向に。 つか、その選択肢というのが即応タイプではなく時間差タイプの爆弾なぶん余計にタチが悪いのです。 あああっクソ! (以下反転) 最初の犠牲者が出たとき主人公がツナギコンビをあそこまで精神的に追い詰めなければ! 狂信者の弁舌に対抗できる演説屋の弁護士をちゃんと味方に出来ていれば! 主人公が息子の事を忘れて怪物を滅多打ちになんかしなければ! 薬局なんかに薬を取りに行かず一思いに患者をラクにしてやれば! MPの言葉を無理やり追求しなければ! 息子とあんな限定的約束をしなければ! なにより周りの制止を振りきって拳銃なんか拾わなければ 最悪でもアノ結末は回避できた筈なのに!  
 総合的には面白い分類の作品なのですが、正直、もういちど観たいとはあまり思いませんです。 (ああ、でも霧の中にヤツのシルエットが浮かび上がるシーンは好み)



川尻善昭監督『ハイランダー
  今尚根強い人気を誇るラッセル・マルケイ監督の同名傑作SFアクション(※もちろん私も大好き!)のアニメ版。 川尻監督作品は私の嗜好とガッチリ噛み合う場合が多いのですが、この作品はちと期待していた方向、つまり元になった映画で提示された「不死者ゆえの苦悩と戦い」的ハイランダー像とは別モノのハイランダー像にしてしまっていたのが残念。 つうか、こんな童貞臭いハイランダーなんてハイランダーじゃねえのですよ。  2000年以上を生きてきて学んだ事も積み上げてきた事もないただ復讐に固執するだけの愚物とか情けないのにも程がありますわ。 こればっかりは設定を間違ったとしか。
 (※それに第一剣客で童貞が許されるのは孔濤羅までとすでに脳内相場で決まっているのです)
 川尻監督の次回作に期待しまするー。


■マイケル・デイヴィス監督『シューテム・アップ
 「銃弾2万5千発のエクスタシー!」という頭の悪い宣伝文句どおり気軽に楽しい痛快娯楽アクション。 男子たるものコートの下にニンジンの二本や三本用意しておいて然るべきなのですな! 監督の“撮りたいモノ”というのが終始一貫しているので、視聴者も迷わず作品世界を堪能できるようになっているのは拍手モノ。 『シン・シティ』でも思ったけどクライブ・オーウェンアウトロー系のアクションヒーローにハマリ役だよね。 風貌とか! うむ、最後の一発まで楽しめる良作でした。 タイヘン気に入ったのでBR版を購入リストに加えておきます。    


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ミスト [DVD]ハイランダー ~ディレクターズカット版~ [DVD]シューテム・アップ [DVD]