HMOとかの中の人。『Hatsune Miku Orchestra』

 オリジナルとなるYMOについては、恥ずかしながら一般教養レベルでしか聴いたことがない――具体的に言えば通っていた小学校(の一つ)が朝、昼、夕、季節の行事にやたらとYMOをBGMに使用していた影響で未だに掃除をしていると頭の中で「ライディーン」が流れてくる他はアルバムを一、二枚嗜んだ程度――ので、オリジナルと比べてどうだという比較するような様な聴き方はできない(※強いて言えば記憶にあるよりメロディラスで当世風のキャッチーさが目立つ感じ?)のですが、初音ミクを含めた現在のDTM環境を知る上で、間違いなくマスターピースとなる一枚ではないかなと思います。
 オリジナルへの愛と才能を最大限に有効活用した結果がこれだよ! とでも言うべきでしょうか。 誤解をおそれずに言えば初音ミクって「楽器」でもあるんだよなーと。
 や、ボーカロイドに「ボイス」ではなく「サウンド」としての特性を持たせる/引き出すアイデアと技術は素直に賞賛しますわ。 枠にはまらない考え方って大切やね。 (ちなみに基本、私は「ミクっぽい/らしい」という聴き方に懐疑的スタンス)
 

 どの曲も完成度が高いのですが、特にお気に入りを上げるとすれば後半4曲、T12「君に、胸キュン。-浮気なヴァカンス」、T13「ナイス・エイジ」、T14「テクノポリス」、T15「ライディーン」ですかね。 特にT12「君に、胸キュン」はキュートすぎ。 キュンッ。 


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 
 

Hatsune Miku Orchestra

Hatsune Miku Orchestra

 ブックレットも遊び心に満ち溢れてて楽しく。 ちびルカさんと散開ルカさんはお持ち帰りしたいレベル。