『ARIA 12』
◇天野こずえ 『ARIA 12』 評価:B(シリーズ評価) /満足度:C++
水満つる火の惑星で穏やかに緩やかに紡がれる少女たちの人生賛歌もこれにておしまい。
変わり行く時間の中で、現在を楽しみ末来を見据える幕引きは善意あふれ(過ぎて)るこの世界にふさわしいラストだったのではないかなぁと。
奥付の『A.D.2301-2303』という一文が美しいですわねえ。 輝かしき日々の思い出を胸に今日も水の調べの祝福と共に、といったところですか。 あまりの甘ったるさにこそばゆもくなりますが作品世界にはこのくらいが丁度よいのでしょうね。
ん、実に良きファンタジー/幻想末来視漫画でした。
あと、これは作者さんにその気は無さそう(?)ですしキャラクターにも否定されそうですが、第三者的意見/視点でみるに、暁には 「“眺めてる”だけじゃ、また知らない誰かに攫われちゃうぞ?」 とアドバイスというかお節介を焼きたくなります。
今度ヒマな時にでも暁視点で描かれた灯里の姿がどれだけあるのか探してみますかねえ。